NEWS! CD「ブラームスの子守歌」発売開始!
2019年、ソプラノ歌手徳永ふさ子と函館出身ニューヨーク在住ジャズピアニストの加茂紀子の二人が、
札幌芸術の森でレコーディングを行い、吟味を重ね、ようやくCD発売となりました。
幼いころに出逢った童謡「春が来た」「ちょうちょう」「赤とんぼ」など全25曲を収録。
こころ暖まる素敵なCDです!
収録曲な中から1曲サンプルとして「シャボン玉」をお聞きいただけます。
ご希望の方、ご興味のある方は下にあるお問い合わせボタンよりお願いいたします★
販売価格¥1,500(税込)
ゲザングリーベとは ?
世界的ソプラノ歌手 Agnes Giebel (アグネス・ギーベル) のアナグラムから見出された言葉がGesangliebe 。
ゲザングリーベ とは「歌への愛」という意味で、亡くなるまで歌い続けていた Agnes Giebel にあまりにふさわしい言葉。
彼女の墓碑にもGesangliebeと刻まれている。
Agnes Giebel ? 10. August 1921 bis 24. April 2017
アグネス・ギーベル(1921年8月10日―2017年4月24日)
Auf Flugeln des Gesangs - Von Michael Kurtz et.al.
『歌の翼に――アグネス・ギーベル:偉大なソプラノの伝記』ミヒャエル・クルツ著より 抜粋
ソプラノ歌手アグネス・ギーベルはディートリッヒ・フィッシャー=ディスカウ、フリッツ・ヴンダーリッヒ、エリーザベト・グルンマーなどと並ぶ偉大な歌手であった。
バッハの受難曲やロ短調ミサ曲、多くのカンタータを、ギュンター・ラミンやトーマス教会、カール・リヒターなどの当時の偉大なバッハ演奏家たちと共演した。その世代のドイツのバッハ歌手と認められるようになった。
さらにバロックからロマン派に至るオラトリオや合唱曲にレパートリーを広げ、セルジュ・チェリビダッケ、オットー・クレンペラーからパウル・ザッハーにいたるまでの数多い著名な指揮者に招かれて客演した。
素晴らしい「歌曲の夕べ」をヨーロッパ全域でおこない、批評家は「コンサート・ホールのプリマドンナ」と呼んだ。オペラ作品は、コンサートでの演奏と数枚のレコード録音というかたちでのみ歌った。
またドビッシーからカールハインツ・シュトックハウゼン、ハンス・ヴェルナー・ヘンツェに至るまでの20世紀の音楽も歌った。いくつかの初演を挙げると、ベンジャミン・ブリテン「カンタータ・アカデミカ」や、ディーター・シェンーンバッハの連作「カンティクム・プサルミ・レスレクティオニス復活の詩篇の歌」がある。
カール・オルフのカルミナ・ブラーナの初録音(1956)は、忘れがたい輝かしい演奏だった
マネージャーでコレペティトールだった夫ヘルベルト・カンダースの死後、彼女は大きなステージに別れを告げたが招きに応じて2005年の完全引退まで、ドイツ、日本、デンマークでコンスタントに演奏会をおこなった。
日本では、函館、福岡、広島、横浜、東京で演奏し、レッスンした。淡野弓子や徳永ふさ子とともにさまざまな「歌曲の夕べ」をおこなった。そして非の打ち所のない、引き締まった、楽器的な彼女のソプラノの声は、明確な発音と相まって、いつも聞き手の心を深く揺さぶる歌となった。
偉大なソプラノは、2017年4月24日、95歳、ケルンで死去した。

楽器としての声を作る
~私の音楽体験での出会い~
4歳から中学までヴァイオリンを、高校に入る少し前に歌に転向した私がずっと願っていたことです。
「ヴァイオリンを弾くように歌いたい・・・」
私が生まれたときには兄と姉は既にヴァイオリンを習い始めていました。
私の最も古い音楽の記憶は3歳か4歳のときだと思います、練習している姉の譜面台の元で眠り、夢うつつで姉の練習を聞いていたシーンです。
それからじきに私もヴァイオリンを習い始めました。
通ったのは札幌音楽院の荒谷正雄先生の下で、幼い子供は奥様の恒子先生に教えていただきました。
ハーフの恒子先生は、音程がずれると「チガーウ、チガーウ」と叫ばれ、正しい音程になるまで許されませんでした。
こうして私の音楽の基礎が作られたのだと思います。
高校で声楽に転向。
歌を始めてとても不満だったのは、高い音をだすときの不安定さ、確信のなさでした。
そしてヴァイオリンを操るように歌いたい、という気持ちを持っていました。
大学でも大学院でも、留学してもなかなかその欲求は満たされることはありませんでした。
留学期間を終え、失意のまま帰国の準備を迫られていた時、思いがけない出会いがあったのです。
留学の手土産代わりに受けに行った講習会でたまたま講師をしていたアグネス・ギーベルのレッスンを聞いて、これだ!と思いました。
それは、低音を出し声帯の半分の部分振動でオクターヴ、さらにそのオクターヴ上を出すトレーニングでした。この出会いからその後4年間彼女の内弟子となり、その技術を身につけました。
帰国後はある時期合唱指導に熱中し、二点ソの出し方も忘れ、焦りました。
そこで出会ったのがパリのイヴァ・バルテルミ先生主宰の「自由な声」メソッドです。
このメソッドは大変体系的なもので、ベルカントを出すための具体的なトレーニング方法(体幹トレーニング+喉頭トレーニング)、トレーニングした身体を活かすための脳の鍛え方などをトータルで考えられているものです。このトレーニングを重ねることは、ヴァイオリンやピアノ楽器制作とその演奏法を身に着けるのとまったく同じことで、これによって声が出るかどうかといった不安からも解放されます。
声は誰でももっている楽器です。
でもある程度磨かなければ単なる話をする道具(内蔵)に留まります。
話をする道具のままでは、歌うのは苦しく、心から歌を歌うことは困難です。
このトレーニングをすることで、道具(内蔵)を楽器に育てることが出来、日常で話をす声にも大きな説得力が生まれてきます。
楽器としての声を持つことで、
音楽を志す方はもちろんのこと、カラオケで上手に歌いたい、素敵な声で話をしたい方に、
少しでもお手伝いが出来ればと願っています。
Gesangliebe主宰 徳永ふさ子
プロフィール

徳永ふさ子
Soprano
札幌市出身。
北星学園女子高校音楽科卒業、東京芸術大学声楽科及び同大学院修士課程修了。
ロータリー財団奨学生としてドイツ・デトモルト音楽大学に留学、
その後4年間アグネス・ギーベル(ケルン)の内弟子として薫陶を受ける。
現在はコンサート歌手として演奏活動。
解剖学的見地に立つ発声法"La Voix Liberee(自由な声)"
創始者イヴァ・バルテルミ(パリ)に師事。
混声合唱団ハーモニー函館、女声合唱団リベルタ、
女声アンサンブルゲザングリーベ各指揮者・ヴォイストレーナー。
函館メサイア教育コンサート実行委員会、縄文音楽を考える会、
函館の音楽と歴史を考える会各音楽監督。
声楽伝習所ゲザングリーベ主宰。